29日深夜(正確には現地時間30日午前1時)。寮の部屋より。昨日から、いよいよ寮での生活が始まった。寮への移動は、ホテルの奇麗なお姉さんが「private hireを呼んであげましょうか?」と言ってくださったので、その親切な申し出を断るのも無愛想だと思い、すんなりと「お願いします」と言った。。。心の中では「おそらく高くつくだろうな・・・」と思いながら。。。自分としてはホテルの前からイギリスで有名なオースティン型のブラックキャブに乗るつもりだったのだが、やって来たタクシーは普通の乗用車でメーターもなかった。かなり不安だったが、寮までの乗車できっかり£10だった。チップもいらない感じだった。トータルで高いのか安いのかは分からないが、結果的には心配していた値段ほどでもなく一安心。寮に着くとチェックインを済ませ、鍵をもらった。部屋に行く際に、「データケーブルは持っているか?」と訊かれ、「はい、持っています」と答えると、「本当?」という反応。「ええ、持って来ているんです。」と再度念を押すと、「Fantastic!」とえらく喜んでもらえた。というのも、受付のおじさんによると、部屋でのネット接続はワイヤレスではなくて、ケーブル接続で、そのケーブルが今フロントではもう貸し出し切ってしまっているので、明日の朝にフロントに取りに行く必要があったからだった、らしい。ということで、「まさか、必要ないだろう」と思ってわざわざ日本から持って来たLANケーブルが、ここでようやく活きてくれたのである。日本でもいくつかのホテルでは今までLANを持参していて結構役に立ったことが会ったので、「念のため」と思っていたのだが、これだけは予想が当たってちょっと嬉しかった。さっそく、部屋に重い荷物を運んで(と言っても、今回は前のホテルに比べればエレベーターがある分かなり楽だった。)部屋の様子を調べてみた。部屋の位置はかなりいい場所をあてがってもらったように思う。1階の部屋だし、入り口からも近いし、食堂にも近い。部屋それ自体も結構広くて、隣の人の声とかもほとんど聞こえてこない。シャワーの湯量も十分で、たっぷりと熱いお湯が出てくれる。お湯を沸かせるポットも付いていて、簡単な食事も部屋内で十分にとることができる。しかし、実際使い始めると、いきなり、入り口の電灯のランプが切れていたり、シャワーヘッドを掛けるホルダーが割れてつぶれていたり、シャワーカーテンは付いているものの、それがシャワータブの中には入らない設計で、ただのシャワーとトイレの区切りにしかなっていないため、一度シャワーを浴びればバスルーム全体の床がびしょびしょになるような構造だということに気がついた。先ずは部屋の壊れている部分や傷がついている部分の写真を入念に撮影しておいた。これは、前回のオリエンテーションで教えられたアドバイスに従っただけのことである。そして、設備のチェック表に早速ランプとシャワーヘッドホルダーの不具合を書き入れて、フロントに提出し、必要な日用品を買いに近くのお店まで出て行った。大学の寮はPaddington駅のすぐ近くにあるので、記念とお土産も兼ねてPaddington Bearのマグカップを駅構内で購入。なかなか気に入っている。
次に、紅茶と緑茶のティーバッグを買いにこれまた駅構内のSainsburyに行くと、面白エピソードがボクを待っていた。なかなかティーバッグが見つからなくて、店の中をウロウロしていると、ガードマンのお兄さんが怪しんだためかやっぱり声をかけてきた。「I have a question for you.」だって。。。。「なっ、なに?ボク何もしてないよ」と思ったが、その質問とは「How do you say "Give me" in Japanese?」だって?! 「は?」と思ったが、「Kudasai.」と答えた。どうやら、日本語を勉強中のガードマンさんらしい。(でも、ボクを見ただけでなんで日本人って分かったんだろ?)暫くそのお兄さんとお話をすると、別に本格的に学んでいるわけではなくて、日本人が喋っているのを聴いて独学で言葉を拾っているんだって!すごい・・・。他に「ミミ?メ?ハナ?」とか知っている言葉をどんどんだしてきて、最後には「ゼンノココロ?(禅の心)」という言葉まで飛び出した。そして、ボクが持っていた買い物かごを指差して「カゾ?」とか言ってきたので「No, no, カゴ。」と訂正した。新しく覚えた「クダサイ。」がよっぽど嬉しかったらしく、ボクにティーバッグがある場所を教えてくれた後、ボクの顔を見るたびに「クダサイ。カゴ。」と何度か言って来た。でも、レジに並ぶ少し前に「Exactly speaking, we say カゴヲクダサイ。」と言ってあげた。そうすると「Ah~! 」と言って、その場で何度も発音練習をされた。そして、サヨナラを言った後、「なかなか寮の周辺デビューは幸先が良さそうだ」と思って、店を後にした。
部屋に戻ると、スーツケースの中身を棚やチェストに入れて、買ってきたものなども使いやすいように整え、いろいろと動き回った。晩ご飯の時間になったのだが、一度、寮の食堂を覗いてみようという軽い気持ちでまずは食堂がどこにあるのかを探しに行った。食堂は地下一階にあり、日曜日だったからか人も少なそうだったので、思いきって入ってみた。ツナのラビオリと温野菜をお皿一杯に盛ってもらい、それにフルーツの詰め合わせパックとミネラルウォーターを一本取った。値段はそれだけ取って£3.75だった。この安さには感動した!味もそんなに悪くないし、これは本当に有り難い。今までの晩飯の値段の半額以下くらいの値段である。しかも、後で気づいたことだが、お水は無料のセルフサービスのものがあった。今後は頻繁に朝夕お世話になることと思う。その後は、大学寮内をいろいろと見て回った。BarにLaundrette、Music RoomやStudy Room, Common RoomにShared Kitchenなんかもある。Music Roomからは、ピアノで奏でられたバッハの難曲が漏れ聞こえてきた。一つの寮と言っても、一つのコミュニティーと言った感じだ。晩ご飯後は、ネットで視聴可能になったBBCのテレビを暫く観た。BBCのTV番組は「iplayer」という独自のMedia Playerで、オンデマンド配信されている(http://www.bbc.co.uk/iplayer/)。イギリスに住んでいて、ブロードバンドでネットに接続できる環境のPCがあれば、TVがなくともほとんど全ての番組を観られる仕組みになっているのだ。素晴らしい。その後は、久しく遠ざかっていた日本のニュースもYahoo動画ニュースで、緑茶を飲みながらみていた。まるで日本にいるような気分だった。日本のネットテレビGYAOをこちらでみることは不可能だが、Yahoo動画ニュースはみることができる。そのため、日本の最新情報もイギリスにいて欠かすことなくチェックできるのはこれまた大変有り難い。後は疲れていたためか、そのまま寝入ってしまった。(普通、ボク自身は、寝床が変わった一日目は結構疲れていてもほとんど熟睡できない質だが、なぜか入寮初日というのにもかかわらず、爆睡できた。これから察すると、ベッドの寝心地も周囲の環境もけっこう快適なものだと思われる。)

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